2025年10月時点で、主要な家電量販店のSNSフォロワー数を調査しました。
X(旧Twitter)・Instagram・YouTube・TikTokの4つのプラットフォームを対象に、
各社がどの媒体に力を入れているのかをデータで比較しています。
SNSは今や“お店の顔”。
投稿内容を見れば、企業がどんな顧客層を狙い、どんな姿勢で発信しているかがわかります。
今回は、フォロワー数だけでなく運用スタイルの違いにも注目して分析しました。
集計対象:X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、TikTok
ランキング
※単位は万人。2025/10/28時点で集計。
| 順位 | 店名 | X | YouTube | TikTok | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ビックカメラ | 87.5 | 9.5 | 1.0 | 4.4 |
| 2 | ヨドバシカメラ | 92.8 | 5.1 | 1.5 | 0.8 |
| 3 | ヤマダデンキ | 80.6 | 7.1 | 0.9 | 3.2 |
| 4 | エディオン | 39.6 | 12.0 | 2.0 | 10.1 |
| 5 | ノジマ | 9.7 | 1.0 | 3.1 | 0.1 |
| 6 | ジョーシン | 8.6 | 1.7 | 0.4 | 0.4 |
| 7 | コジマ | 7.7 | 0 | 0.1 | 2.5 |
| 8 | ベスト電器 | 1.0 | 0.4 | 0.4 | – |
| 9 | ケーズデンキ | – | – | 0.1 | – |
「-」は公式アカウントの有無が不明。
フォロワー数1000人以下は「0.1」で統一。
雑感
全SNSの合計フォロワー数ではビックカメラが1位。
X・Instagram・TikTokすべてで高水準を維持しており、総合的なバランス感が際立っています。ヨドバシが“速報型”、ビックが“ブランド型”という構図。SNSでもこの2社が業界の二大巨頭であることがはっきり見えました。
X(旧Twitter)の王者はヨドバシカメラでした。
92.8万人という圧倒的なフォロワー数で、家電業界の「情報発信基地」としての地位を確立しています。セールや予約情報など、スピード勝負の発信を重視し、ニュースメディア的な扱いを受けていると予想されます。
そして今回、個人的に最も印象に残ったのがエディオンのTikTok戦略。
フォロワー数10万人を突破しており、家電量販店の中では頭ひとつ抜けています。投稿を見ていると、店員さんが顔出しで商品を紹介しており、「人の温度」が伝わるコンテンツになっています。思わず実店舗に行ってみたくなる魅力がありました。
同じ商品紹介でも、ビックカメラは商品単体を映すことが多く、構成としては情報整理型。視覚的にきれいで信頼感がありますが、感情面では少しクールに見えるかもしれません。
一方でヤマダデンキは「裏アカ設定」でダンス中心という、まさかのバラエティ路線。あえて“企業っぽさ”を外して、Z世代との距離を縮める試みはかなりユニークです。
そして最後に、ケーズデンキの存在が逆に光っていました。
主要SNSほぼゼロ運用という徹底したスタンス。それだけ聞くと消極的に思えますが、実際には「学歴不問・離職率が低い」といったワードがショート動画で拡散されており、“SNSをやってないのに語られている”という稀有なブランド状態。正直、あれは公式が発信してるんだと思ってました……ごめんなさい。
こうして見ると、家電量販店のSNSは単なる広報ではなく、企業文化の写し鏡になってますね。
数字以上に、それぞれの会社が「どんな距離感で顧客と向き合っているか」が表に出ていて、データを超えたおもしろさがありました。
CSV
※本データは2025/10/28時点の各チェーンの公式アカウントを基に、本サイトが独自に集計したものです。
引用時は出典として「たろラボ(https://tarooji.com)」を明記してください。


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